第37回天下祭(2024年)レポート第2弾!
今回は大禊ぎの様子です。
一般の方もたくさんご参加いただきましたので、お写真をたくさんアップします。
松平東照宮で水玉神事、安全祈願祭を終えるといよいよ裸男の登場です。
まずは松平東照宮にて3人の座主。
介添と禊担当も加わって。
「カタイですよ」と言うと
とても楽しそうなお写真が撮れました。
一方、着替え場へ行くと実行委員と一般参加の方たち。
ここ数年は暖冬ですが・・・一桁の気温の中、さらし一枚はさすがに寒いですよね。
出発前の記念撮影。
今年は総勢50名を超える大禊。
初めて参加される方も何名かいらっしゃいました。
17時30分が近づいてき隊列を組みます。
寒そうだけれど楽しそう。
寒そうだから楽しそう?
東照宮まで先導するのは玉競りで紅組・白組を率いる頭のおふたり。
大きな「ワッショイ」の掛け声を響かせて出発。
60歳を超えている方も数名いらっしゃいます。
毎年参加してくださる方もたくさんいらっしゃいます。
寒さを感じさせない「ワッショイ」が静かな里山に響く。
松平東照宮前で座主たち一行と合流。
ここからは静寂に包まれます。
ピース・・・
ではなく「二列になるよ」の意。
意味をくみ取った方たちによる無言の伝言が続いていきます。
最後尾周辺は渋滞中。
禊ぎ会場は親氏公銅像前。
暗闇が支配しだしたころ、厳かな雰囲気に包まれて大禊が始まります。
引き締まった表情。
軽い気持ちではとても危険。
神職さんにより清められます。
水玉神事の際に汲まれた井戸の水を入れて清めます。
結界に入る裸男たち。
この場所は松平郷園地の中でもひときわ寒い場所のひとつ。
親氏公に向かって挨拶。
桶を手に取り定位置に立ちます。
八幡様に向かって一礼。
いきなり水を浴びるとそれこそ危ないので、体を温めていきます。
まずは鳥船(とりふね)行事。
松平郷手筒保存会さんによる手筒花火の打ち上げもまた神秘的。
左足前、右足前、左足前と三段あり
「イエッイエッ」
「エッホエッホ」
「エッサエッサ」
の掛け声とともに船を漕ぐように体を動かします。
雄健(おたけび)行事は
「生魂 足魂 玉留魂 国常立命」
(いくたま たるたま たまたまるたま くにのとこたちのみこと)
と大きな声で叫びます。
雄詰(おころび)行事は右手ひとさし指と中指を眉間にあてて、斜め左下へ剣を振りかざすように一気に空を切ります。
伊吹(いぶき)行事。
神の呼吸法と言われ「気吹」とも書きます。
そしていよいよ
足先、腕先から順番に水をかけていき
肩にもかけ
激しい禊ぎが始まりました。
横から写真を撮っている私の方にも水しぶきが飛んできます(5mほど離れているのですが)
激しい雄たけびと共に暴れる水。
水が飛び交い、あたりの空気は更に冷気を帯びる。
しばらく続いた叫びが止まり、ここから更にギアが上がります。
濡れた後の体感は厳しい。
再び鳥船行事。
叫びにも似た歌が山をつんざきます。
動きが止まると寒さに耐える苦痛の表情。
雄健行事、雄詰行事、息吹行事を終え大禊は終わります。
やりきった表情の裸男さんたち。
松平東照宮を過ぎると駆け足。
当然寒いですよね・・・
いつの間にか完全に暗闇が支配した世界。
ワッショイ ワッショイの声が不安をかき消します。
過酷な修行、お疲れさまでした。
大禊を終え、本祭の準備も終わらせた実行委員メンバーが集まります。
禊ぎに参加したメンバーも半数ほど。
冷え切った体でも、寒さや疲れよりも達成感のある表情に包まれています。
禊ぎをやる前は正直気持ちが沈みそうだけれど、やった後は「やって良かった」と本当に思う。
と、皆様は口々に言います。
毎年語り継がれる「立ったまま溺れる」体験を、今年の座主の方たちも身をもって感じられたようです。
(無事でよかったです)
このあと、3人の座主は寝ずに修行に励みます。
介添の方たちも座主をサポートするため共に夜を過ごします。
身を清め、引き締まった気持ちで本祭を迎える実行委員会。
本祭に向け団結力が一層強まりました。
次回天下祭レポートは本祭の判行などの様子をご紹介させていただきます。
お楽しみに♪